流産には様々な原因がある
妊娠したということがわかると、多くの人は、驚きと喜びに包まれるが、同時に、特に高齢出産の場合は、流産のリスクを常に考慮しなければならなくなる。医者も含め、世間の人は、1度くらい流産をしても、残念だったね、でも、よくあることだから、気にしないでね、と慰めの言葉をかけてくれるが、本当にその流産は偶然起こったものなのか、もしかしたら原因がはっきりしているものなのか、考えなくてはならないと思う。
筆者の場合、3回妊娠をして、最初の2回は流産だった。最初のときは、よくあることだから、気にしないでおこう、と思ったのだが、2回目になると、医者や周りからは、2回の流産はよくあることだから、と言われても、私自身が納得できなかった。というのは、1回目の流産と、2回目の流産の状態が酷似していたから。どちらも、9週で流産。胎児の心拍が元気なことがわかって、区役所から母子手帳をもらった直後だった。だから、医者も、あれ?という感じだった。医者は、3度流産が起こったら、精密検査をしましょうと言ったが、私の直感は、絶対何か原因があると言っていた。こうなったら、医者任せにはしていられないと思った。
それで、新たに大学病院でMRIで子宮を検査してもらったら、子宮の形が丸くなく、若干ハートのような形をしていて、子宮の中に薄い壁のようなものがあることがわかった。双角子宮というらしく、先天性のものだという。病気というわけではないが、卵がこの壁にくっつくと、壁には血液が流れていないため、卵に栄養がいかず、卵が育たなくなる。なので、壁を取り除かないと、また次妊娠したときに、卵が育たなくなる可能性が高いということで、手術で壁を取り除いてもらった。手術自体は簡単で、あっという間だった。その後、妊娠をして、無事出産をすることができた。
流産は、身体的にも精神的にも、きついものである。だからこそ、周りの意見、情報に流されず、自分がおかしいぞと思ったら、納得するまで検査等するほうがいいと思う。一番辛い思いをするのは自分で、残念だけど、周りの人には分からない。出産するまでは、出産するのは当たり前というか、簡単なことだと思っていたが、妊娠してから無事出産するまで、決して当たり前のことではないと分かり、自分の母はじめ、世の中のお母さんには、出産に至るまで、一人一人ドラマがあったんだろうと思う今日である。